2020年03月29日

マスク状況(3/29)

① 菅義偉官房長官は27日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で品薄が続くマスクについて、4月の供給量が3月より約1億枚多い約7億枚に上るとの見通しを示した。ただ、政府は医療機関や高齢者施設、介護施設などに優先的に配布する方針で、小売店の店頭での品薄解消には「一定程度の時間を要する」と述べた。

② 静岡県は17日、政府から提供されたマスク7万7千枚を県内の26医療機関に発送した。発送先は患者が搬送されている感染症指定医療機関と帰国者・接触者外来や救命救急センターを備えている病院の計26カ所。17、18の両日で届けられるという。

② マスクの不足が続く中、政府は一括して購入した1500万枚のマスクを、より優先度が高い医療機関へ順次、配布しており、このうち、東京 世田谷区にある国立成育医療研究センターには23日、1万枚のマスクが届けられました。

といろいろなニュースが流れており、患者さんや知り合いからは医療機関に優先して流れてるのでマスクを持ってるのではないか?と聞かれますが、全くありません。近隣の状況では僅かながら(20枚程度)のマスクが医院に配られたとか、自社ブランドのマスクを持ってる卸さんから少し買うことができたという情報はありますが、本当に自分達の使用分医療専門の卸から納入が出来てない状況です。当薬局でも今までの貯蓄と他薬局さんから貰ったマスクを大事に使ってますが、それでもあと2か月はもたなく、他の薬局も同様の状況だと思います。それを考えると、一般の薬店や小売店に安定的に出回るのは、まだまだ先になるのではないかと思います。消毒用エタノールも同様です。

大都市では新型コロナウイルスの医療機関での感染拡大が表面化してきており、一般医療機関でも感染防止の重要性が増してます。3月に供給したという6億枚のマスクの所在も不明ですが、相変わらずの国の後手後手の対応に参っております。外出自粛を要請するのは分かりますが、いろんな政策も含め国には衛生材料の供給を「速やかに」対応して頂きたいですね。
  

Posted by サンジ at 21:31Comments(0)薬局・医薬品

2020年03月17日

「アビガン錠200㎎」


中国科学技術省は17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染患者の治療薬として、富士フイルムのグループ会社が開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」の有効性を臨床試験で確認したことを明らかにした。
アビガンの有効成分「ファビピラビル」に関するライセンス契約を富士フイルムと2016年に結んだ中国の製薬大手・浙江海正薬業が、後発医薬品を量産する方針との事。同社は先月、中国国家薬品監督管理局から認可を取得している。
臨床試験は、湖北省武漢市と広東省深セン市の病院で計200人の患者を対象に行われ、投与した患者の方が短期間に陽性から陰性になり、肺炎症状なども改善したという。アビガンは日本でも先月から患者への投与が始まっている。

本当であれば朗報ですね。ただ、日本でも2月22日から国内で投与を開始してるはずなのですが、その結果が1か月経っても報告されないので、効果がいまいち無かったのかなと思ってたのですが・・・・。しかし、中国の患者を使って2群に分けて臨床実験をしてる倫理感のなさと、「アビガン」を日本から輸入するわけでなく後発医薬品を量産するというしたたかさに驚きました。中国政府は国を挙げて後発医薬品を自社ブランドとして世界に売り、中国発の薬が世界を救ったと誇張したいのではないでしょうか。日本の患者への効果が確認されたのであれば、すぐにデータ化して発売元の富士フィルムは世界に情報を発信するべきでしょう。企業治験を国内で計画しているらしいですが・・遅いです。

アビガン錠は他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ投与が検討される医薬品です。また、
①動物実験において催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与できない。
②精液中へ移行することから、男性患者に投与する際は、その危険性について十分に説明した上で、 投与期間中及び投与終了後7日間まで、性交渉を行う 場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ず コンドームを着用)するよう指導すること。
③ 痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者は血中尿酸値が上昇し症状が悪化するおそれがある。
という縛りがありますが、併用を注意する薬剤は少ない薬剤だと思います。

本当に効果があるかが分かるにはもう少しかかると思いますが、遅すぎたWHOのパンデミック宣言に光明が差し込むかもしれません。とにかく早く終息してほしいです。



  

Posted by サンジ at 20:45Comments(0)薬局・医薬品

2020年03月17日

COVID-19対策

厚生労働省は2020年3月13日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が疑われる者が薬局に来局した際の留意点についての通知を発出しました。3月11日、診療側に対する留意点についても通知が発出されており、薬局に対しても同様の対応を求めてます。基本的に誰もが新型コロナウイルスを保有している可能性を考慮して、全ての来局患者の対応において、サージカルマスクの着用と手指衛生を徹底を指示との事でした。

 このほか、COVID-19患者や感染が疑わしい患者に対応する際は、
(1)標準予防策に加えて、飛沫予防策および接触予防策を実施
(2)個人防護具を着用中また脱衣時に眼・鼻・口の粘膜を触れないように注意し、着脱の前後で手指消毒を実施
することとし、これらの感染予防策を講じていれば、濃厚接触者に該当しないとした。ただ、COVID-19患者の対応に携わった薬局の薬剤師等は、濃厚接触の有無に関わらず毎日検温を実施し、自身の健康管理を強化するよう求めてます。

また、患者が発熱や上気道症状を有しているということのみを理由に、当該患者の調剤を拒否することは薬剤師法に違反するとしました。

サージカルマスクについては厚労省医政局経済課マスク等物資対策班が20年3月10日、COVID-19に関する緊急対策として、1500万枚を国が購入・確保し、地方公共団体などを経由して病院、診療所、保険薬局等の医療機関に必要なマスクの優先配布を行うことを公表し、当薬局にも必要の緊急性についての確認が来ましたが、いつ届くかは未定です。

北海道では新型コロナウイルスに感染した患者にインフルエンザの検査をした医師が新型コロナウイルスに感染しました。インフルエンザの検査で患者から飛沫(ひまつ)が生じて医師が感染する可能性が考えられるとして、検査はせずに、症状などからインフルエンザと診断することを日本医師会は求めてます。新型コロナウイルスは感染した8割の人が無症状の風邪ウイルスですが、今は感染すると戦犯扱い+営業停止になるため医療関係者は細心の注意を払わないといけません。

静岡は感染例が3例しか報告されてませんが、実際は怖ろしい人数の感染者がいるのは間違いないでしょう。薬局によっては上記の衛生管理を徹底している店舗もあると聞いてます。首都圏や北海道は静岡よりも何十倍のリスクがあると考えられるため徹底が重要ですが、当薬局においては、「自動ドアの押しボタン」、「投薬カウンター」、「お客さま座席」などを消毒用エタノール等を用いて定時的に消毒を実施、患者様用の消毒用エタノールの設置、従業員の常時マスクの着用の徹底、毎日の検温の徹底を現在は行っております。

今後の拡大次第では、ファックスや電話対応による投薬、郵送や配達等もしていく必要があるでしょう。しかし、今後の感染拡大の予測が19日に発表されるでしょうが、まだまだ終息する感じはしません。ワクチンなり薬剤の開発が期待されますが、この数年で製薬企業へのコストカットを徹底してる国がどの面を下げてお願いするのかという感じです。製薬企業には前向きに取り組んで早く薬を開発して頂き、いち早く感染の終息に向かってほしいのと今後の薬価ダウンの反撃の材料にしてもらいたいと思います。



  

Posted by サンジ at 17:18Comments(0)経営